一般社団法人 桑名青年会議所

常任理事所信

理事長 渡邉 直樹

写真

理事長
渡邉 直樹

【はじめに】

平成が終わり、令和へと移り変わり、わが国日本は未来に向い新たな胎動を始めました。

第二次世界大戦後の復興間もない1949年に日本青年会議所の前身である東京青年商工会議所が設立され、1951年に日本青年会議所が誕生し、1952年5月13日に桑名青年会議所はわがまちくわなに灯を燈した。それから68年、桑名青年会議所は、まちを少しでも良くしたいと志を高く持ち、くわなの地において様々な運動を展開してきました。

単年度制という不連続の連続の中で「創始の精神」は今日まで受け継がれ、桑名青年会議所はこの地においての唯一無二法人格を持ち親会を持たない独立独歩の青年団体としての存在を堅実たるものとしました。そんな先達の確固たる信念と覚悟を持って明るい豊かなくわなの創造のために、我々青年が持つ斬新で柔軟な発想力と個々の優れた英知、何事にも率先して行動をしていく勇気、そして、わがまちをより良くしたいと願う情熱を最大限に発揮し道を切り開かれてきました。では、私たちがこれから多くの学びを得て成長し、切り開いていかなくてはならない道とは何なのでしょうか。それは、個々が持つ課題を解決することに終始するのではなく、先達より連綿と受継いできた歴史と伝統や文化を理解し、己自身をさらに成長させ、地域の問題を自身の課題と捉えて問題解決をし、躍動感溢れるくわなにしなければならないと私は確信しています。そして、我々が誇れるくわなと桑名青年会議所の次代を担う若者へと継承すべく勇猛果敢に挑戦し続けていきましょう。

【磨き合える仲間が集う】

青年会議所がわが国日本、わがまちくわなの地に誕生してから、手法や理論は時代により変化しても、唯一普遍的に変わらない継続事業があります。それが会員拡大運動です。

青年会議所が人材育成の場である所以は、発展と成長の機会を提供することにあります。

新たなメンバーを迎え入れることは、発展途上の青年にとって新たな仲間と加速度的な成長の機会を提供することができます。そして、私たちは人によって磨かれ、成長をしていきます。互いを磨きあう仲間が多ければ多いほど、可能性を秘めた原石である私たちは、光を放ちさらに成長を重ねることができます。桑名青年会議所を存続させていくための会員拡大で完結させるのではなく、我々自身がさらに成長し、多くの仲間の力で事業に取り組み私たちが住まうくわなの明るい未来を築いていくためになることを確信して、会員拡大を推進していきましょう。そして、本年は我々の展開する運動や事業に大きな変化をもたらす可能性の高い20代や女性のメンバー、今までの桑名青年会議所が見落としていた、我々と違った価値観を持つメンバーを多く迎え入れていく拡大を展開していきます。

私たちには長年培ってきた会員拡大のノウハウがあり、精査されたデータを最大限活用していきましょう。そして、会員拡大こそが我々の大きな成長につながると確信して、互いに磨き合い成長しあえるメンバーとの出会いを求めて力強く鋭意前進していきましょう。

会員拡大には多くの成功事例はあるが、必ず成功する正解はある様でない。正解があるならば、メンバー個々がその時々に即した最善であると思う拡大手法と行動量だけです。

【魅力溢れ未来を切り開く人材育成】

「会員は、桑名市並びにその周辺に居住する20歳以上40歳未満の品格ある青年でなければならない。」(定款第7条1項会員の資格より抜粋)という規定があります。私たちは、定款に基づき地域や企業のリーダーとしての資質向上を目的とし、青年会議所の例会、各種セミナーを通じ手法を数多く学び、常日頃から品格について意識を持ち行動をし実践をする中で会員個々の資質向上につなげています。様々な手法や理論を大切にすると同様に、品格を磨き感性豊かな人間的魅力溢れる人となり、その魅力を地域や企業において発揮しましょう。そして、地域や企業を先導していくリーダーとして、桑名青年会議所メンバー個々の更なる自己成長につなげ、人を惹きつけ魅力溢れる人材へとなりましょう。

また、時代の変化をいち早く捉え未来を切り開くのに最も必要なのは、それを実現できる人材です。特定の人や団体が地域社会を牽引していくだけでは、5年、10年先のくわなが今よりも明るい豊かなまちになっていることは困難かもしれません。しかし、青年会議所にはソーシャル・キャピタルの中で構築された人間関係があります。変化の激しい時代だからこそ、そこでの学びは、私たちを確固たる理念を持った人へと成長させてくれます。様々な変化にも対応できる多様な考え方を身に付け、感性豊かで魅力ある個性を発揮し、共同歩調を取り率先して未来を切り開く人材へと成長していきましょう。

【自己成長を通じた永続的な企業の発展を願い】

私たちは、地域の未来を切り開く能動的青年であると同時に、企業経営者もしくは企業経営に携わる青年経済人です。社業を通じ経済活動を行うことは、巡り巡って私たちの地域の発展に寄与しています。しかし、AIやIoTの発展により、今後、多くの職種がAIに代替えされる時代が来るとされています。時代がいかに変化をしても変わらないのは、この職種や企業が安定している、安定していないという観点ではなく、自身や企業がいつでも顧客に対し様々な価値を与えられる様になっていなければならないと思います。時代に対応した価値を与え続けることができれば、私たちが経済活動を行う上での母体となる企業は逆境にも強く地域で必要とされ、未来に向かい力強く歩み続ける企業となります。

私たちが、青年会議所の活動や運動をすることで自己成長し、ビジネスチャンスを手にして企業に戻ることが、快く送り出してくれる家族や社員の期待であり願いではないでしょうか。期待に応えるべく、成長を通じ多角的に物事を捉える視点と、思考を深くし価値を創造していく意識を常に持ち続けましょう。そして、青年会議所での機会を活かし、率先して学ぶ姿勢を貫き、学び得た自信の成長を自社の発展に留めるのではなく、さらに地域貢献ができる企業へと昇華し、くわなの成長につなげていきましょう。

【子供たちの輝く未来を創る】

「子供は親を映す如実な鏡である」と言われる通り、子供は親の背中を見て成長します。私たち親世代が誠実な行動をしなければ、子供たちは私たちの真似をして同じ行動を繰り返します。子供に対する教育の始まりは、わが子に対する無償の愛を持つ私たち親世代が行動することではないでしょうか。子供の健やかな成長を願う無償の愛こそが、親として成長させ教育の指針となり、親の行動を通してその教育に説得力が出てきます。子供とともに私たち親世代も成長し、子供の可能性と個性を引き出せる人材となりましょう。

また、本年度より、新学習指導要領が順次実施されていく中でアクティブラーニングを導入し、「思考力・判断力・表現力を育むことを重視する」と定められております。すなわち、体験や経験を通じ子供たちの可能性や個性を伸ばす教育方針が打ち出されたこととなります。子供は実体験を通じて成長すると言われており、子供たちの成長過程において、周囲の環境が重要な要因であり、多くの人との出会いや実体験をできるかが、その後の人格形成に大きく関わります。実体験を通じ自身の将来を鮮やかに描き、人を思いやる心や命の大切さ、生きてく上でのルールを多く学びながら一歩づつ成長をしていく過程は、まちの繁栄につながる未来への投資であると考えます。まちの至宝であり次代を担う多くの可能性を秘めた子供たちの輝く未来を創造していきましょう。

【メンバー同志の強固な絆から共感の輪を広げよう】

最小のコミュニティーは個と個のつながりであり、そのコミュニティーが大きくなり委員会や理事会を構成し、桑名青年会議所という大きなコミュニティーとなっています。この場所には、個性豊かな人間味溢れる素敵なメンバーが在籍をし、職種、人生経験や年齢、入会歴も違い、多くの嗜好と様々な価値観を持ったメンバーとともに活動をしています。

青年会議所の運動を行うことは個の力だけでは不可能です。メンバーと真剣に議論を行い、助け合い、時に衝突しながら友情を育みながらメンバー同志の強固な絆につながります。個の絆が強固となれば、委員会の垣根を越え例会や事業の成功に向けて協力しあい、共に成功と個の成長を喜びあうことで組織全体が強固な絆で結ばれます。この絆を構築するサイクルを続けていく中で、共感が生まれてきます。共感は一方的に投掛けただけでは築かれず、受け手の心に築かれるものであります。だからこそ一朝一夕でできるものではなく、相手の思想や価値観に敬意を持ち、切磋琢磨し共に運動を展開していく中で仲間を信じ共感を生みだしていきましょう。

私たち会員同志の絆が今まで以上に強固なものとなり、全員一致で受け手に敬意を持ち心に響く運動が展開できたのであれば、私たちの運動は必ずまちや人に共感をされます。

【地域課題を解決する】

現在、日本では、人口減少、少子高齢化、経済構造の変化、外国人労働者受入れ、人の繋がりの希薄化、価値観の多様化など様々な課題を抱えており、私たちの地域社会においても大きく波及しており、従来の手法や理論では解決できない課題が増加してきています。

では、青年会議所は何をするべきなのでしょうか。明るい豊かな地域の実現に向け活動し、このまちに住み暮らし経済活動を行っている私たちだからこそ分かる地域課題を追求し解決をしながら、持続可能な地域づくりを行いこのまちを発展させていく運動を発信しなくてはなりません。持続可能な地域づくりを行う場合に最も必要なことは、地域住民が地域づくりを行政などに任せることなく、自らが当事者意識をもつことであります。当事者意識に基づき、自らの地域をどうしていきたいかという未来ビジョンを具体化した「地域デザイン」を持つことが大切です。そのためには、私たち地域住民が主体となって、地域課題や魅力を見つけ、今後の地域の在り方について考え学び発信をしていきましょう。

私たち桑名青年会議所だけで課題を解決するのではなく、産業界・行政機関・教育機関・メディア等様々な機関を巻き込み連携をはかり、互いの豊富な経験と学びを活かし知恵を絞り、地域課題を解決しまちを発展させていくための持続可能な運動を発信しましょう。そして、活力あるくわなを実現していきましょう。

【井の中の蛙大海を知らず、されど空の深さを知る】

「狭い世界に生きて広い世界のことを知らない」という意味のことわざですが、後になって「されど空の深さを知る」という続きが作られました。「狭い世界にいたとしても、空が雄大なことは知ることができる。」という意味で用いられます。私はまた違った解釈を持っています。それは、広い世界を知り己を磨くことで、今までいた場所が全く違う景色が見えてくる。狭い世界にだけで生きて、自分から見える範囲だけの空の雄大さを知るだけで良いのでしょうか。私は、皆さんにそんな生き方をして欲しくないです。青年会議所には多くの機会があります。機会を見過ごし、自身の成長を自身の手で止めないで下さい。

私たちは桑名青年会議所の枠組みの中で運動や活動を展開していますが、外に目を向ければ、JCI、公益社団法人日本青年会議所、東海地区協議会、三重ブロック協議会への出向をする機会があります。桑名では経験をすることができない大きな枠組みの中で運動構築の体験を通じ、違った考え方を知り運動推進に多くの学びがあり、出向先で出会う人と切磋琢磨することにより今まで感じ得なかった刺激を得る機会があります。そこでの経験や刺激は、必ず大きな成長とつながります。その成長した姿や学びを自身だけのものとすることなく、桑名青年会議所や社業、地域の発展にフィードバックしていきましょう。

【意義のある会議運営】

青年会議所は学校ではなく学び舎だ、と言われたことがあります。学校と違って青年会議所には一定のカリキュラムもなければ、修了もありません。学校というのは、目標とする一定の質の人材を輩出するために、一定のカリキュラムを組んで学生に何かを身につけさせる場であり、修了した時にはとにかく何かは身についています。しかし、青年会議所で「何かが確実に身につく」ということはありません。入会年度も経験年数、毎年組織も違う青年会議所にはカリキュラムと言えるものはほとんどなく、自分自身が多くを学び成長をしたいと願い、その一歩を踏み出さなければその先には何もありません。自身の内に秘めた可能性を信じ、今日まで青年会議所の変わらない本質を理解し、柔軟に新しい価値観を取り入れていく「不易流行」の精神を大切にし、全力の運動を展開していきましょう。

青年会議所の会議はロバート議事法を用いて、「博愛・平等・公平の精神」で行われています。それは私たちが展開する青年会議所運動の行動綱領である「奉仕・修練・友情」と一致しています。議案書は青年会議所におけるベストプラクティスであります。常にわがまちの発展と自身の更なる成長を確信して学び改善し続ける精神を持って下さい。そして、やりたいことをやるのではなく、やるべきことの中から真にやらなくてはならないことを探求し続けて欲しいと考えます。その上で、委員会に臨み熱く議論を重ね、積極的な調査を議案書に反映をし、理事会の場に臨んで頂きたいと思います。

メンバー全員が個々の役割を理解し行動をすれば、意義のある会議運営ができ必ずメンバー個々の資質は向上します。得た資質や能力を青年会議所内だけで使うのではなく、その場に応じて変化させ企業や地域で遺憾なく発揮していきましょう。

【むすびに】

人生を歩むとき1秒先、1分先の未来すら私たちには分からないし、その先の道が茨の道なのか平穏な道なのかすら分からない。その中で、私たちは日々最善の道と信じ多くのことを取捨選択しています。この世に生を授かった時からいずれ迎える終焉のその時まで。今までの人生を今一度振り返ってみて下さい。もしかしたら、誰かに敷かれたレールの上を歩んで来たのかもしれない、どんな苦難にも耐え自身が信じる道を歩んできたのかもしれない。しかし、それはすべて己自身が最善であると決断をし切り開いて来た道であると私は信じています。歩んできた道の上にこれまで培ってきたすべての経験があります。その経験がこれから始まる未知への挑戦の原動力となり、明日への希望につながります。

全国で34番目に誕生し、歴史と伝統ある桑名青年会議所を、次世代を担う志高き青年に時代に即した最良のかたちで継承をし、この地において必要とされる団体であり続け、自身の中から溢れ出す情熱を余すこと無く発揮し挑戦をし続けましょう。そして、青年会議所というツールを最大限に有効活用し、学び得たことを自己の成長に留めることなく共に手を携え支え合いながら、ひとの成長と企業の発展を願い、わがまちくわなを躍動させていきましょう。

我道切開  我、道を切り開かん

所信一覧に戻る